独学での簿記2級合格は難しい?受かるためのポイントを解説
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簿記2級は経理や会計、営業などの幅広い仕事に役立つ資格です。簿記2級の取得を目指す人の中には、「お金をかけず自力で合格したい」と独学での合格を目指す人も多いのではないでしょうか。
しかし、簿記2級は高度な日商簿記や工業簿記の知識を求められるので、独学での合格が難しいと言われています。簿記2級を独学で合格するためには、試験の難易度を知った上で、効率良く学習をすすめていくことが大切です。
この記事では、独学での簿記2級取得が難しい理由や合格するポイントを解説します。独学で簿記2級に合格を目指す人は、ぜひ参考にしてください。
独学での簿記2級合格は難しい?
一般的に、独学で簿記2級を取得することは難しいとされています。独学での合格が難しいとされる要因の一つが、合格率の低さです。参考例として、簿記2級161回〜163回の合格率を挙げます。
合格率は20〜30%と低く、受験者の約8割が不合格になることが分かります。
簿記2級の受験生の中には、市販のテキストや過去問を使って独学で合格する人もいます。そのため簿記2級に独学で合格することは可能です。しかし、簿記2級の試験範囲の改定や試験時間の短縮などが行われており、独学での合格は年々難しくなっています。
簿記2級の独学が難しい理由
簿記2級の試験では、求められる知識が多いため、独学での合格は難しいといえます。簿記2級の独学が難しい理由は以下の3つです。
・出題範囲が広い
・工業簿記に対応できていない
・簿記1級の範囲が含まれている
それぞれ解説します。
出題範囲が広い
簿記2級の試験に合格するには、2級はもちろん1級と3級の出題範囲も学習しなければなりません。さらに、2級からは工業簿記の内容も出題範囲になります。
簿記2級は3級に合格していなくても受験できますが、簿記の基礎となる3級の範囲を理解している前提で出題されます。また、ここ数年の改定で簿記1級の試験範囲だった内容の一部が、2級の出題範囲に追加されました。
独学で2級の合格を目指すには、日商簿記1〜3級の内容と工業簿記の内容を対策しなければいけません。自力で出題範囲を網羅するためには、多くの時間と手間がかかってしまうのです。
工業簿記に対応できていない
工業簿記は、1つの製品が出来上がるまでにかかった製造原価を把握するために必要な知識です。簿記2級では工業簿記が試験範囲に加わります。
工業簿記は、商業簿記よりも問題文の資料と計算が複雑です。読解力や応用力が求められるので、商業簿記を理解するだけでは工業簿記に対応できません。
独学での工業簿記の対策は非常に難易度が高いので、工業簿記まで対応しきれずに不合格になっている受験者が多数いるのです。
簿記1級の範囲が含まれている
簿記2級の試験範囲は定期的に改定されています。とくに、2015年から3年間は大幅な改訂が実施されたことで、簿記1級で出題される一部の内容が追加されました。
2019年の2月に行われた試験では、実際に1級で出題されていた複数の子会社を持つ連結会計が出題されています。対策をしていなかった受験生には難しいと感じる内容です。
独学の場合は、最新の試験情報や改訂に自力で対応しなければなりません。今後も2級の試験内容に1級の範囲が追加されることも考慮して、学習する必要があるのです。
独学で簿記2級に合格するためのポイント
独学で簿記2級に合格するために重要なポイントは、以下のとおりです。
・新試験に対応したテキストで学習する
・予備校から出版される予想問題を解く
・日商簿記の基礎を完璧にする
・時間配分の練習をする
・試験は確実に点数が取れる問題から解く
簿記2級の合格には平均で200〜250時間、3〜4か月の時間が必要だと言われています。限られた時間で合格するためには、なるべく早くスケジュールを立てて学習を続けましょう。
定期的な改訂に対応するためには、最新テキストでの学習が必要です。古いテキストや過去問ではなく、最新予備校が出版する予想問題などで学習することをおすすめします。
また、本番を意識してシミュレーションを繰り返すことも効果的です。試験問題を見て、自分の得意分野から解き始められるようにトレーニングをしておきましょう。
簿記2級の独学に自信がない場合には
簿記2級は、会社の経理や会計などのさまざまな仕事に役立つ資格です。受験者の中には独学で合格を目指す人もいるでしょう。
簿記2級の試験範囲は広く、定期的に改定されるので独学での合格は難しい試験です。独学で合格するためには、早めにスケジュールを立てたり最新テキストで学習したりなどの勉強を、自力でしなければなりません。
独学で簿記2級の合格に自信がない場合は、お茶の水スクール・オブ・ビジネスへご入学ください。本スクールの「簿記・会計コース」では2年間のカリキュラムの中で、高い質で経理業務をこなすために必要な簿記を学習できます。独学では得られにくい、試験に関する最新情報も収集が可能です。
また、コミュニケーションやビジネスマナーなどを身に付けられるので、経理事務や会計事務として働く時に役立ちます。簿記2級の取得を目指している方は、お茶の水スクール・オブ・ビジネスを検討してみてください。